Cast キャスト

ジャッキー・スチュワート
ジャッキー・スチュワート
1939年生まれ、イギリス、スコットランド出身。1965年、BRMからF1に参戦。8戦目のイタリアGPで初優勝を達成する。その走りから同郷のジム・クラークとともに「フライング・スコット」と呼ばれた。1969年、開幕からの8戦で6勝という強さを見せ初の世界チャンピオン。1971年に6勝を上げ2度目のタイトル、1973年には3度目のタイトルを獲得する。しかしシフェール、ロドリゲス、リントなど、F1の盟友の死に失望は大きく、チャンピオンのまま引退を決める。自身最後のレースとなるF1通算100戦目の予選で後継者として期待を寄せていた愛弟子セベールが事故死。レースを待たずして現役を退いた。F1通算99戦出場、通算勝利は27回。スチュワートは偉大なチャンピオンとしてだけでなく、F1の安全性について、誰よりも使命感を持ち啓蒙していったことで知られる。1972年大英帝国勲章OBE、2001年にはナイト爵を授かっている。
ヘレン・スチュワート
ヘレン・スチュワート
ジャッキー・スチュワートの妻。当時は妻やガールフレンドが、グランプリでタイムキーパーを行うなどチームのメンバーとして役割をになっていた。ヘレンは一番近くでジャッキーを見守ってきた。死と隣り合わせのレーシングドライバーの妻。ヘレンは親友でもあったニーナ(事故死したヨッヘン・リントの妻)の悲しみに胸がつぶれる思いを抱く。
ロマン・ポランスキー
ロマン・ポランスキー
ポーランド人の映画監督。1962年『水の中のナイフ』で監督デビュー。その後『吸血鬼』『ローズマリーの赤ちゃん』『マクベス』など話題作を生み出し、時代の寵児と言える映画監督となる。当時からモーターレースの大ファンとして知られ多くのF1ドライバーと交流があった。その一人がジャッキー・スチュワートだった。2002年公開の『戦場のピアニスト』でカンヌ映画祭パルムドール、アカデミー監督賞を受賞。2010年には『ゴーストライター』でベルリン国際映画祭監督賞に輝いた。
フランソワ・セベール
1944年生まれ、フランス人ドライバー。その走りがスチュワートの目に止まり1970年、ティレルからF1デビューを果たす。すぐさま頭角を現し、イタリアGPで6位入賞を決める。スチュワートは自分の持てるテクニックを愛弟子セベールに伝授していく。1971年、ワトキンス・グレンでF1初優勝。1973年には6度2位。スチュワートはセベールの成長を確認し、後継者と認めると、自らこの年で引退を決意する。迎えた最終戦ワトキンス・グレン、土曜日の予選。セベールは時速240キロでクラッシュ、帰らぬ人となる。
グラハム・ヒル
1929年生まれ、イギリス人ドライバー。F1優勝は14回。特にモナコでは通算5勝を挙げ「ミスター・モナコ」と呼ばれた。1962年、68年と2度のF1チャンピオンに輝く。さらにF1モナコ・グランプリ、インディ500、ルマン24時間レースの「世界3大レース」、全てで優勝した唯一のドライバーでもある。8本のオールが描かれた黒いヘルメットと口ひげがトレードマークだった。1975年、自ら操縦する飛行機が墜落、帰らぬ人となる。
ケン・ティレル
1924年生まれ、イギリス人。1968年、マトラと提携、フォードエンジンを使ったセミワークスチームの監督としてF1の世界に入る。天才ドライバー、スチュワートを擁し1969年にはチャンピオンに輝いた。1970年からは独立したコンストラクターとしてオリジナル・シャーシを開発、F1界に驚きと脅威を与え続ける存在となった。中嶋、片山、高木など日本人ドライバーもティレルを駆りF1を走った。1998年を持ってF1から退く。2001年死去。
ファン マニュエル・ファンジオ
アルゼンチン出身。1950年代最強のドライバー。5度のF1チャンピオンを獲得。46才でのF1王者の記録はいまだに破られてはいない。
スターリング・モス
イギリス人ドライバー。F1では16度の優勝を決めるも1度もチャンピオンとならず、「無冠の帝王」と言われた。
ルイ・シロン
1899年生まれのモナコ出身のF1レーサーでありラリーストでもあった。F1のスタートである1950年のイギリスGPにも参戦。歴史の証言者だった。
アンリ・ペスカローロ
フランス人ドライバー。F1以外ではルマン24時間で3連覇を含む4度の優勝を果たしている。
ペドロ・ロドリゲス
メキシコ人ドライバー、F1では2勝。68年にはルマン24時間でフェラーリを駆り優勝。この作品で描かれた71年、ノリスリンクのレースで事故死。
ジョー・シフェール
スイス人ドライバー、F1では2勝。スポーツカーではポルシェのワークスドライバーでもあった。この作品で描かれた71年、ブランズ・ハッチで事故死。